
「日本人って犬食べるんでしょ?」

衝撃!!笑
私が中東でボランティアをしているときによく聞かれた質問です。
「いやいやいや、犬は食べないよ!!」と必死に否定していたんですが…。
会う人会う人に聞かれました。初対面の人にも聞かれまくっていましたよ。犬を食べるというジェスチャーつきで。笑
私たちが犬は食べないということを彼らが理解すると、
「じゃあ犬を食べるのは中国人か?」
と頭にハテナを抱えている様子でした。(私は中国人が犬を食べるかどうかは分かりません)
(犬食べる=野蛮)→偏見?
まぁ、個人的には何人がどんなものを食べるのかで偏見を持つこと自体が社会が生み出す偏見なのかなぁとも思ったんですが。
牛を神聖化して牛を食べないという地域では、牛を食べる人たちは野蛮だと思われるし、イスラム教の社会では、豚は汚いものだから食べないとされているから、「豚を食べる」ということ自体が口から言えないような状況になっちゃうわけです。
実際私が中東にいたときは、「豚を食べるのか?」という質問に対して、「日本では食べてたよ」と言っていました。
イスラム教が豚を不潔な物として食べないのは、当時の歴史的な理由もあるそという見解もあるので歴史から見ると合理的だったのかもしれませんが・・・。(豚を媒介した感染症にかかり、大量に病死者が出たようで、その理由があり宗教上で豚を食べないように定めたという説もです)
日本人はいつまで犬を食べていた?
日本人が犬を食べる論争(?)にあたっては、 以下のような事実があります。
「日本人は犬を食べていた!!」
わぁ、びっくり!江戸時代ってそんな遠くないじゃん!明治の前じゃん!!って思った方もいますでしょうか。
ちなみに江戸時代以前までの中世の日本では、犬は普通に食べられていたようですが、江戸時代に入ると犬を食べるといった人は、次第にいなくなっていたそうですよ。
さて、江戸時代の人が犬をどのように食べていたのかというと、「犬鍋」が多かったそうです。(おいしいんかな?)
また、食べていたと言われる人も独特で、今風で言う、“ヤンキー”たちが食べていたそうですよ。ちなみにこの時代の”ヤンキー”というのは、戦国時代への憧れを捨てきれない荒くれものたちです。
まぁその中でも、江戸時代の“ヤンキー”たちは、犬鍋を食べることで、俺たちは荒くれものだとアピールしていたんですね。(記事後半に江戸時代ヤンキーと、生類憐みの令について書いています)
紹介ですが、この江戸時代のヤンキーたちについては、この本【世界の辺境とハードボイルド室町時代】をご覧ください。彼らがなぜ荒くれものとなったのか、その心境、また何を目指していたのかが書いてあります。とってもおもしろい本です。
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今の日本で犬を食べる
今の日本では、犬を食べるなんて考えられないと思う人が多いのではないのでしょうか。犬=ペット(愛でるもの)としての認識が私たちの中では当たり前になってきていますよね。
また、動物をたたいたりする人は、「動物虐待」だなどと言われて強い批判を受けることになります。
けど、じゃあ私たちが普段食べている、「牛」「豚」「鶏肉」「馬肉」これらはどうなんでしょうか。
今の私たちは家畜を養うこともしなければ、自分たちで動物を殺して命を頂いてそれを食べるということもしません。
誰が何を食べようが、「命に対する感謝」を感じながら「命をつなぐ」という意味で、”彼ら”を頂くことが大切なのかな、なんて考えたりします。
そういえば、ある大先輩がこうおっしゃっていました。
「俺たちにとっては、動物は家畜だったから、犬を家で飼うとかっていうのは今でもあんまり考えられないなぁ」
大先輩から聞いた衝撃の事実
ついこの前まで日本でも犬を食べていた!!!
その大先輩(昭和生まれで還暦超)が言うには、
「昔は犬食べるところもあったし、猫食べるところもあったよ」
ええ~~‼
まさしく、ついこの間(45年以内)まで犬を食べるところがあったという事実です。
まぁ、戦時中、戦争直後は食べるものがなく、タンパク質原をとるためにも、犬を食べていたという事実はありますが、もちろんそのしばらくも後の話ですよ。
うーん。文明が進むにつれて、愛玩動物と食用動物が分かれてきたのでしょうか。
もし、牛が愛玩動物となる世の中がきたのなら、「牛を食べるのは野蛮だ!」と言われる可能性が出てくるということです。
犬を食べることと生類憐みの令のつながり
さて、それでは最後のお題です。
タイトルにも書いてありますが、「犬を食べることと生類憐みの令のつながり」です。
みなさん、徳川綱吉はご存知でしょうか?そう、江戸時代の5代目の将軍。
そして、「生類憐みの令」を作った人です。
徳川綱吉は、無類の動物好きで、動物が好きすぎた故に、動物を殺すということを禁じる「生類憐みの令」をさだめた。そのため、その時代は人間より犬の方が身分が高かった。
おそらくほとんどの人が徳川綱吉と生類憐みの令のことを、こう習ったのではないでしょうか。

しかし!実はカラクリがあるかもしれないという話が・・・
このカラクリも、この【世界の辺境とハードボイルド室町時代】という本に書かれてあったものです。
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筆者は、江戸時代の“ヤンキー”たちのある行為を防ぐために、徳川綱吉は「生類憐みの令」を出したのではないかと推測していました。
ここで言う”ある行為”とは、
“犬を食べる行為”や、“刀の試し切りに犬を殺す行為”です。
納得いく説だ!と思いました。
だって、時の為政者、特に徳川幕府なんて日本を統一した幕府の人間が、ただただ無類の動物好きだったからという理由で、そんな人間より犬の方がえらくて、犬の通り道は邪魔してはいけないなんて、ヘンテコな決まりを作るでしょうか。
(↑私はこう教わりました。逸話だったのかな?)
もしもそんなヘンテコな決まりばかり作っていたら、徳川幕府、そっこーで終わっちゃいます。笑
みなさんどうでしょうか。いやー、歴史はおもしろいと思いながら、この本は読ませてもらいました。
マジでオススメですので、ぜひ読んでみてください!
まとめ
外国人に「日本人って犬を食べるんでしょ?」と聞かれたらあなたはなんと答えますか?
もうこれでいろいろな答え方ができますね。
まとめとして、1番最近まで犬を食べていたという事実は、私の大先輩から確認ができておりますので、45年以内の出来事なのは、確実です。笑
記事の中で紹介した本の話を少し入れ込んだ記事がこちらにもあります。どうぞご覧ください。これもまた面白いですよ。



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